京町家を次世代に引き継ぎ、伝統的な京の景観を保全しようと、司法書士や弁護士らでつくる市民団体 「京町家承継促進研究会」(京都市北区)が、町家の相続に関する無料相談事業をこのほど始めた。町家減少は権利の分散や家業の衰退など相続事情が原因とみて、所有者に法律上の対策などを提案する。
■京の景観保全 後押し
市の2008年と09年の調査では、京町家は年2%ずつ減少。空き家も10年前より4ポイント増え、全体の10・5%を占めた。建物保全上の問題点として、所有者の40%が「相続税の負担」を、30%が「相続時の財産分与」を挙げた。
同研究会は10年1月に税理士や建築士、研究者ら8人で結成した。定例会を月1回程度開いて、都市部の大型京町家7軒の実態を調査し、承継問題の視点から町家保全の道を探ってきた。
この結果、職住一体である京町家の家業が衰退したり、遺産分割協議が成立せず、売却処分したりマンションに建て替える例が多い、と結論付けた。相続する人がいなかったり、相続で権利が複雑に分散して管理ができなくなることも、取り壊しや危険家屋化の一因と分析。専門家の立場から相談に当たることにした。
相談では、遺言書作成や成年後見、税務対策など京町家の相続に関する内容を受け付け、研究会のメンバーが得意な分野を生かして助言する。
研究会の石田光廣代表(司法書士)は「町家所有者に配布を始めた承継問題調査書も回答率が高く、所有者の悩みが感じられる。相続人を決めるまで第三者機関へ信託するなどの提案もし、町家の保全に尽くしたい」としている。まちづくり司法書士事務所TEL075(494)1280。
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司法書士の社会活動として、立派なことだと思います。
